ICソケットのはんだ付けについて
2022年5月9日

オリジナルソケットは高性能な検査治具です

パソコンやスマートフォン、デジタルカメラなどの電子機器を製造するには集積回路や大規模集積回路が必要になります。これらはフォトリソグラフィという技術で大量生産されているため価格が安く電子機器の高性能化や小型化、低価格化に役立ちます。フォトリソグラフィは感光性の物質を表面に塗布してパターン状に露光させる技術で、個々の素子や配線を組み立てることなく大量生産を可能にします。この技術によって集積回路や大規模集積回路には抵抗やコンデンサ、トランジスタなどの素子が組み込まれています。

集積回路はIntegratedCircuitを省略してICと呼ばれており、大規模集積回路はLargeScaleIntegrationを省略してLSIと呼ばれます。これらを使えば最初から様々な素子がパッケージングされているため、新たに論理回路や増幅回路を作る必要がありません。特にLSIは集積度が高められており電子機器の高性能化や小型化に貢献しています。ICやLSIを抜き差しするために使われる検査治具がICソケットで、汎用型とカスタム型の他にオリジナルソケットがあります。

この検査治具を使うと個々のICやLSIを基板にハンダ付せず抜き差しが可能になるので、電子機器の性能テストを効率的に行うことができます。汎用型のICソケットは金型で大量生産されていて価格が安く、カスタム型は枠のみを金型で作り中身に改良が加えられています。オリジナルソケットはデバイス形状や使用環境、既存の装置などに合わせて特別に作られたICソケットです。汎用型やカスタム型では対応できない電子機器を検査する場合にオリジナルソケットが必要になります。

また開発業務の大幅な効率化を図りたい場合にも、高性能なオリジナルソケットが重要な役割を果たします。

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