ICソケットのはんだ付けについて
2022年8月18日

オリジナルソケットと検査治具の違い

オリジナルソケットは独自に設計した集積回路の動作確認を行う上で非常に便利なものであり、設計者にとってはその効果を確認する上でも非常に重要なものとなっています。さらに細かな部分を設計者自らが配慮して制作するものであるため、必要な機能を全て網羅できるのが特徴となっています。しかしその制作には膨大な費用がかかるため、製品の製造コストを考えた場合には重大なコストアップの要因となることが少なくありません。コスト削減のためにオリジナルソケットを検査治具に利用しようとする考えを持つことも多いのですが、これを行う場合には十分な注意を行う必要があります。

その理由は、設計者が行う動作確認といわゆる検査とではその目的が全く異なるためです。設計者が行う動作確認は細かな部分まで緻密に行うことが必要で、そのために十分な時間をかけ詳細の部分まで確実に確認することが必要です。しかし製品検査の場合にはできるだけ短時間で効率よく作業を行うことが必要であり、その費用が製品の価格にも影響するため徹底的な作業の効率化を行うことが重要となります。このことから設計者が利用するオリジナルソケットと、製品検査で使用する検査治具は全く異なる機能が必要となっています。

オリジナルソケットを検査治具に利用するためには、この点に十分な配慮が必要です。コスト面からはそのまま利用したいと思うことも多いのですが、逆に検査担当者を混乱させてしまうことにもなりかねません。オリジナルソケットを検査治具に利用する場合にはこの点に十分に注意をし、あらかじめ検査治具の機能を含めて設計を行うことが大切です。

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